1974年に当教室は初代香取瞭教授により旧第一内科として開設されました。その後、第二代石川欽司教授、第三代宮崎俊一教授と最先端の医療、研究を行いつつ、地域医療に貢献してまいりました。
2020年1月より循環器内科主任教授として中澤学教授が就任し、さらには2020年4月に新たに3名のドクターが加わり、新体制としてスタートしております。
2021年4月からは3名の新入局員と1名の医学部講師を迎え、2021年5月現在、近畿大学本院勤務の医局には教授2名、准教授2名、講師1名、医学部講師8名、助教10名、専攻医4名が在籍しております。
最近までは近畿大学出身者が医局員のほとんどを占めておりましたが、徐々に他大学出身者が増えています。様々な背景を持った医師が働きやすいような環境作りを目指していますので、他大学出身者の先生方もぜひ問い合わせください。
循環器内科では幹部メンバーの若返りと共に革新的な取り組みを始めており、FACEBOOKやTwitterといったSNSアカウントを開設し、科としての取り組みなどを外部に発信しております(2) 近畿大学医学部 循環器内科 | Facebook。このような取り組みや地域のプライマリケアドクター方との連携の研究会を通じて、患者様のご紹介数も増えています。診療内容面でもどんどん新たな治療を開始しており、最新の治療を提供できるよう、他診療科やコメディカルスタッフなどの他部署との連携を強めつつ頑張っています。
①風通しがよく上下関係なく自身の意見が述べられる環境を作る。
②質の高い臨床を提供し地域医療の中心的立場として社会貢献する。
③研究的視点を持った臨床医を育てる。
④医局員皆がそれぞれ活躍できる環境を作る。
⑤チーム医療を実践し他部署のスタッフに敬意をはらう。
主任教授挨拶
中澤 学
近畿大学医学部循環器内科 主任教授
近畿大学病院循環器内科の第4代目の教授を務めさせていただいている中澤学と申します。初代香取瞭教授、二代目石川欽司教授、先代の宮崎俊一教授からの引き継がれる伝統、理念を生かしつつ更なる飛躍のために誠心誠意尽力してまいりたいと思います。
初代香取瞭教授が近畿大学医学部第一内科を開設した”甲寅”の年、1974年(昭和49年)から47年の時が経過し、昭和、平成、そして令和と新たな時代を迎えております。この半世紀で医療のみならず人々の生活は大きな変化をしております。高度経済成長期、バブル期そしてその後のバブル崩壊、少子高齢化、IT化、さらには昨今のコロナ禍など、目まぐるしい変化をしておりますが、我々医師はこれに対応した医療を提供しなくてはいけませんし、医局運営も同様に時代に合った変化が必要です。
従来の日本は根性論や強いヒエラルキーをもとに社会が形成されており、多少の理不尽は我慢して理由を考えずに上官に従うということが当たり前でした。しかしながらIT化が進み誰でも様々な情報を得ることが可能となってきたため、学生、研修医、若手医師たちは情報強者となり、疑問に感じたことに対する真実や、より良い条件の職場を探すことが可能となりました。
このような中で我々循環器内科教室が若手医師に何を提供できるのか、ということを考えて今後の医局運営を行っていきたいと考えております。職場内ではなるべく風通しがよく上下関係なく自身の意見が述べられる環境を整えるよう努力してまいります。
近畿大学循環器内科は臨床、研究、教育を三位一体として地域医療の中心的立場として社会貢献することを目標に活動しています。中でも最重要項目は地域の患者様に安全で満足度の高い医療を届けることです。このために患者様に寄り添い、皆に信頼される医療機関を目指して日々研鑽を積んでいます。近年、チーム医療の重要性が強調されております。前述のような良い医療をお届けするためには医師のみならず、看護師、技師、ソーシャルワーカーをはじめとするコメディカルスタッフとの協力が不可欠です。これはそれぞれの業務負荷軽減にもつながりますので、現在の働き方改革とも矛盾しない考え方となります。
より良い医療を提供するためにはグローバルスタンダードを知っておくことが重要です。常に研究的視点を持ち、世界標準と照らし合わせて、自身の医療行為への振り返りおよび検証が必要であります。科全体としてそのような研究的視点を大切に、かつ目の前の患者様に真摯に向き合う、そんな医療を実践していきたいと思います。さらには、その延長線上には世界に対して有意義なデータが大阪から発信できる日が来ると信じています。このような意識を持てるような学生、研修医、専攻医、医員の教育も継続的に行っていければと思いますので、皆様の温かいご支援を切にお願い申し上げます。