虚血性心疾患(狭心症など)

虚血性心疾患(狭心症など)とは、冠動脈が狭くなったり、閉塞したりすることで血流障害を起こす病気です。冠動脈は心臓の筋肉に酸素や栄養を送り込むはたらきをしています。血液が十分に心筋に行き渡らなくなったとき、心臓は酸欠(虚血)状態となり、胸痛等の症状としてあらわれます。

虚血性心疾患は高血圧や糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満などにより冠動脈が動脈硬化を起こすことを原因として発症します。

 治療説明

図のようにバルーン(風船)を膨らませることで刃のついている部分を動脈硬化の狭窄部分に押しつけ、刃を回転させて鉋(かんな)のように削り取る治療です。その削りかすは、バルーンの先端に装着されたノーズコーンというゴミ箱に回収できる仕組みになっています。

メリットは動脈硬化をうまく削りとることができればステント(冠動脈の中に留置する金網)留置が不要となるので、血をサラサラにするお薬を術後に飲み続けなくてもいいところです。

この治療は全ての患者様に行えるわけではありませんが、治療に適している病変で、手術を控えている方、金属アレルギーの方(ステントは金属製)や若年者、特に女性(妊娠や月経などで出血しやすいため)には最適の治療法といえます。

 当院の特徴

当院はこの治療の施設基準を満たしており、必要な症例に対して積極的に施行しております。

また、当院ではただ削り取るだけではなく、中澤教授が冠動脈病理組織のスペシャリストでもあることから、採取した病変の組織性状を調べて個々の症例での病態を解明するように心がけております。

実績

2019年度:0例

2020年度:3例

 実施医

  • 中澤 学
  • 上野 雅史
  • 水谷 一輝